【本日のおすすめ】 沢田研二 / 女たちよ (1983)

ジュリーのディスコグラフィは膨大な分、その中には国民的歌手～ポピュラーミュージックというには異質な作品も時折顔を見せることがあります。
83年の本作もそんな一枚。
詩人の高橋睦郎が提案した”源氏物語の再解釈”をコンセプトとし、徹底して統一感が図られています。

プレイヤーにかけるや否や、Joy Divisionの如きくぐもったゴス～ポジパンサウンドに吃驚。
その後も口ずさむにはやや抽象的なきらいのあるメロディ含め、後期JAPANを彷彿とさせるオリエンタルなニューウェーヴ歌謡が続き面喰います。
一体誰が参加しているのかと思いきや、全曲作：筒美京平／編：大村雅朗。
こういった曲も筒美は書けるのかという新鮮さと、大村のシンセ・セントラルなアレンジの尖鋭性に納得。
演奏はエキゾチックス・メンバーに過去作「MIS CAST」キーパーソン白井良明も。
B面に入るとYMOっぽさというかテクノポップ度が目立ちますが、松武秀樹 もプログラムで参加していたり。

一押しのナンバーはペッカーのパーカスが雨林へ誘うあさきゆめみし浄土B-4「ただよう小舟」。
淀みなき穏やかな音の流れに”整い”ます。

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