【本日のおすすめ】 Kacey Musgraves / Golden Hour (2018)

日本にはあまり伝わってきていないのですが、アメリカではグラミー賞にカントリー部門が今もあるように、その地盤は固く、若手アーティストも多く存在します。

テイラー・スウィフトもこのジャンルの出身ですが、いわゆる”オルタナティブ・カントリー”のスターとして続いたのがケイシー・マスグレイヴスでした。

デビュー当初から人気アーティストではありましたが、4thアルバムの本作はカントリーに限らない多くのリスナー(メジャーポップスやインディーロック主義者に至るまで)を魅了し、10年代の名盤として刻まれたのでした。

遮るもののない青い大空を、平原を進む馬車にゆっくり揺られながら寝そべって見上げるように。
モダンでクリアな音響はどこまでも大らかな風景を映すよう。

ディスコやエレポップ、AORの表情も見せ、まさにオルタナを冠するに相応しい音楽性。
しかし今作の強度は、何よりメロディーの普遍的な良さに貫かれていることに拠っているでしょう。
表題曲で溢れ伝わるリリシズムはその真骨頂です。


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