これを見れば分かる! ワールド・ミュージック レコードの買取ポイントを解説!

ワールド・ミュージック のレコードを売ってみよう!

皆さまはどのような音楽遍歴を辿ってきましたか?

入口はテレビで流れるヒットソングだったり、友達が教えてくれた日本のロックバンドだったり。
そしていつかは洋楽(USとUKがメイン)の扉が開き、ミュージシャンのルーツや気になるジャンルの流れを遡ることに。

そうやって長く音楽の探検を続けて、何となく当初の新鮮味を感じられなくなったころ。
”世の中にはまだこれほどまでに刺激的な音楽があったのか……!”
突如として現れる興奮。それが、いわゆる「ワールドミュージック」との遭遇だったのでした。

……というコースを歩んできた方も多いのではないでしょうか。

肥沃で芳醇な音楽の宝庫、ワールドミュージック。
一口に言っても、古来より各地域に根付いている伝統音楽に限らず、欧米のジャズやロック、ディスコなどに影響を受けた音楽も含まれるので、指す対象は非常に広範。

レゲエラテン/ブラジルももちろん含まれるでしょうが、そちらは別で紙幅を割いておりますゆえ、本ページではそれら以外の世界の音楽のレコードに関する今の相場をお伝えいたします。

どんな ワールド・ミュージック のレコードが高くなるのか?

洋楽をある程度聴いてからたどり着くであろう広大かつ深いジャンルですが
知名度関係なく1点1点細かく査定させていただきます。

DJがネタとしてワールド・ミュージックから探されてる方の多いこともあり
レコード需要もしっかりとあります。

「民族音楽シリーズ」「タンゴ」「シャンソン」などは需要が低めですが、
それ以外の作品ですとレコード自体の生産数がそこまで多いジャンルではないので
しっかりと値段がつく作品もあります。

さらに詳しい「ワールド・ミュージック」の買取相場はこちら。実際に買取った金額も提示しております。

 

ワールド・ミュージック レコードの買取金額リスト

それぞれのニーズに合うようにバランスを考えて3つのテーマで紹介します。
もちろんこちらはあくまでも一部ですし
1点1点気になるタイトルがございましたら事前見積もりも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

・当店での現時点の買取金額になります。
・国内盤の場合は 帯とライナー付、付属品がある場合は付属品付、かつ盤質とジャケットの状態は美品を基準にした金額になります。
・帯なしの場合は大きく値段が下がる商品もございます。また同じタイトルでも帯のデザインや規格品番によっても価格が変わりますのでご注意ください。

持っているかも?「王道・名盤の買取金額タイトル」

一家に一枚!というべき、みんなが大好きでみんなが持っているであろう王道の名盤たちです。
こちらのタイトルでしたら実は持っている方もいるんじゃないでしょうか。

フェラ・クティ & アフリカ70 / ゾンビー

国内盤 / 規格番号(RJ-7395)
2,500円買取
かつてブライアン・イーノは音楽における3つのビートの発明があったと語りました。
曰く、1つはJBのファンクビート、1つはNeu!のハンマービート、そしてフェラ・クティのアフロビートである、と。
切実な政治的メッセージを伝播させるように、大地を駆け抜けるようなポリリズム、スリルに満ちたサウンド。
興奮と刺激に満ちた大名作を、心から音楽が好きな次の人へと繋ぐべく、当店にお売りいただけましたら嬉しいです。


世界の民族音楽シリーズ / 高砂族の歌

国内盤 / 規格番号 (GXC-5002) 帯付
1,500円買取
民族音楽学者である小泉文夫が採集・監修したワールドミュージックの代表的シリーズ〈世界の民族音楽〉。
その中ではあまり見かけないような気がするのが、台湾の原住民族である高山族(かつての高砂族)の伝統音楽を収めたこちら。
高山族というのは総称で、複数の各部族が存在、それぞれ異なる音楽性を伝承しています。
思い思いに立ち上るようでいて美事にハーモニーを構成するブヌン族の歌、ディジリドゥーにも迫る口琴の睨むような響き、セデック族によるおよそ生楽器とは思えぬ鳴りの楽器独奏など。
普段から音響的アプローチが気になる音楽リスナーなら眩暈を覚えること必至。


嘉手苅林昌 / 語やびら島うた 飄 嘉手苅林昌の世界 その2

国内盤 / 規格番号 (CD-5106-A) 帯付
5,000円買取
ルポライターであり沖縄民謡ブームの立役者でもある竹中労が、”島唄の神様”として惚れ込みレコーディングをセッティングをした人物、嘉手苅林昌(かでかるりんしょう)。
大阪フェスティヴァルホールやスタジオでの録音も行われました本シリーズですが、彼の真骨頂はここでこそとコザの料亭座敷にて吹き込まれたのが2作目。
カデカルさんの大らかで懐の深い芳醇な”うた”が親密な距離で直接伝わってくるような。
なるほど、座敷という場の空気はまこと、生命力の輝きというのか彼から放出される魅力と深く繋がっているのだなあと。呼応したくなるスピーカー越しの己に気付き、理解するのでした。
ぱりっとしたリズム感の三線、大城美佐子らの囃子と歌も実に気持ちよく、くつろぎつつもやがて体の芯から自然と高揚感が湧いてきます。

 


TRAN QUANG HAIVIET / VIET-NAM NOUVELLE MUSIQUE TRADITIONNELLE

フランス盤 / 規格番号 (558512) 
2,000円買取
ワールドミュージックの世界における、かねてよりの名レーベルといえばオコラでしょう。
当レーベルに吹き込まれたベトナム音楽を奏でているのはTran Quang Haivietという人物。
彼は15種類もの楽器を操れるというマルチプレイヤーであり民族音楽研究家で、ここでは日本の箏によく似た撥弦の伝統楽器ダン・チャインをつま弾いています。
シン・ティエンなるタンバリンや鈴の合わさったようなリズム楽器の合いの手も入りつつ、ぽつねんとした佇まいのインプロヴィゼーションを披露。
箏に近いからというのもあるのでしょう、日本の古楽や琉球音階がよぎる旋律もしばしば。
グリッサンドによって薄っすらブルージーな味わいもあり。


LE MYSTÈRE DES VOIX BULGARES / S.T.

イギリス盤 / 規格番号 (CAD603)  
600円買取
世界を一世風靡したブルガリアン・ボイス。
吃驚すべき高度に重ねられたハーモニーは、ここ日本でも芸能山城組や菅野よう子といったアーティストにインスピレーションを与えています。
当時4ADの総帥だったアイヴォ・ワッツ=ラッセルが惚れこみ、自身のレーベルから再発したことでロックリスナーにも届いた様子。
レーベルカラーであるゴシックな美学のサウンドと通ずる感覚も確かにありますね。

 

これがお宝!トップクラスの高額買取タイトル!」

実はこれが高かった!的な、みなさまが知りたいお宝タイトルです。
もしかしたら持っているかもしれませんので今一度コレクションの再確認をお願いします!

BOB OHIRI & HIS UHURU SOUNDS / UHURU AIYE

イギリス盤 / 規格番号 (AR001) 
150,000円買取
ナイジェリア出身のギタリストBob Ohiriがバンドを率いてUKのオックスフォードで吹き込んだ一枚です。
平熱のアフロビート(アフロジュジュ)
と鋭角に鳴らされるサイケ・ファズ・ギターの組み合わせの初手で、レアグルーヴ好きと(特にザムロックあたりに目がない)アフリカ音楽好きに”あ、これはやばい”と言わしめること間違いなし。
滔々と続くセッション、抜けの良いミニマル&ファンキーなサウンドが陶酔を誘い、まさに催眠術的。
2010年発表のアフロビート・コンピ「Nigeria Afrobeat Special」に収録されたことで世界中のディガーに認知され、トップウォント入りしたのではと思われます。

 


ALEKE KANONU / ALEKE

アメリカ盤 / 規格番号 (A1003) 
100,000円買取
アフロ・ディスコやアフロ・ファンクの世界というのは底なし沼なのだとつくづく思います。
アフリカのレコードは状態が悪いものが多いですが、それでもなお未知との遭遇的珍しさから、恐ろしいまでの高額を中古市場で叩き出す。
……のですが、こちらは実のところUS産。ナイジェリア出身の人物によるオブスキュア濃黒レアグルーヴ。
2016年の再発以来、その存在と内容のクオリティの高さが知られることとなり、血眼で探すディガーも現れるように。
抑制の効いたアフロビートとソウル~ファンク、ジャズの折衷具合は都会的とも言えますし、アレケはスタンリー・カウエル「Regeneration」に参加していたらしく、Strata-Eastの美学の片鱗を覗かせる端正さにも納得。
全曲好内容ですが、個人的には訥々と歌われるスピリチュアル『Mothers Day』が染み入ります。

 


ダニー・チェン & クリスタル・ゲイル / 愛の終わりに

国内盤 / 規格番号 (P-1908) シングルレコード
50,000円買取
テレサ・テン同様、アジアン・ポップスの国内盤レコードは高騰している作品もあり、こちらのシングルもそのひとつ。国内盤シングルということもあり、もしかしてもしかすると持っていたり 格安で売られていたりするかも?? A面はクリスタル・ゲイルとのデュエット、B面はソロ曲です。


 当店スタッフがセレクトした「おすすめ買取タイトル!」

当店スタッフが好きな作品で売ってくれたら嬉しいな、と思っている おすすめタイトルをピックアップ。
持っていたら是非当店へ売ってください!

    

MULATU ASTATKE / MULATU OF ETHIOPIA

ヨーロッパ盤 / 規格番号 (STRUT129LPB) 3枚組
2,000円買取
遥か彼方のエチオピアにこんな音楽があったとは。
演歌にも通ずるこぶしの聴いたメロディ、妖しく蠢くグルーヴ。
恐らくはジム・ジャームッシュの映画「ブロークン・フラワーズ」で流れて以来、徐々に音楽好きに知られるようになったエチオ・ジャズのゴッドファーザー、ムラトゥ・アスタトゥケ。
彼の奏でるヴィブラフォンのエキゾな響きもあり、マーティン・デニーのモンドテイストも連想したり……する一方でそのパノラマ感を打ち砕くがごときエチオ音階の(全くもってポジティブな意味での)くささ。特に金管でなぞられた時の破壊力たるや。
耳も体も心も惹きつける独特の薫りが濃密に漂っていて、ヒップホップのサンプリングネタに使われているのも頷けます。



V.A. / THE SOUND OF SIAM

イギリス盤 / 規格番号 (SNDWLP027) 2枚組
5,000円買取
ワールドを掘る上で見逃せないレーベルの一つ〈Soundway〉。
アフリカなど世界各国の知られざる音楽を紹介してきた当レーベルの中でも、タイの大衆歌謡”ルクトゥン””ルククルン ”の変わり種など60~70年代に絞ってコンパイルしたTHE SOUND OF SIAMシリーズは非常に魅力的。
東南アジアと聴いて想像される素朴で独特の節回しに加えて、天然でトリップしているような危険なサウンドの数々。
欧米のロックやジャズの影響を受けながらも、それらが完全に土地に飲み込まれ”仕上がった”異形の楽曲たちは、日本で言うならグループサウンズに相当するのでしょうか。
ごく淡々と刻まれるのに笑えるほどファンキーなパーカッション、サーフギターが鳴っているけどアメリカ西海岸ではあり得ない土埃舞うナンバー……。ストレンジミュージック愛好家、大歓喜。


ADMAS / SONS OF ETHIOPIA

アメリカ盤 / 規格番号 (FRB007) 
2,000円買取
アフリカの電子音楽~シンセ・サウンドというのはどうにも奇妙な魅力を放つようです。
アジスアベバから亡命したABEGASU SHIOTA(日本とエチオピアのダブル)がアメリカにて、エチオピアの音楽コミュニティーで組んだ4人組バンド。の1984年の自主制作盤。
PPUにも通じるほんのりストレンジなシンセ・ファンクは10年代以降のバレアリック耳にもすっと馴染みます。
エチオピアンな香り漂う独特の旋律、リズムボックスのチープさも堪りません。


NUSRAT FATEH ALI KHAN & MICHAEL BROOK / NIGHT SONG

ヨーロッパ盤 / 規格番号 (LPRW50) 
1,500円買取
パキスタンのカッワーリーの歌い手重鎮、ヌスラト・ファテー・アリー・ハーン。
そんな彼がイーノ周辺の人物マイケル・ブルックと組んだのは1990年のことで、この盤はそれに続く1996年作。
元々交友のあったピーター・ガブリエルが主催のReal Worldレーベルからの、コンテンポラリー・ワールドミュージック。
スーフィズムの神秘性をアンビエントの角度から再解釈したというののでしょうか。
柔和な中にもコシのあるヌスラットの歌唱は浮遊エレクトロニクスとの相性抜群。
翳りあるメロディの曲は同時期のレディオヘッドとも重なるようでいて実に興味深いところ。


RUPA / DISCO JAZZ

アメリカ盤 / 規格番号 (NUM805) 2019年再発盤、黒盤
1,500円買取
インドの西ベンガル産でこのジャケットに”ディスコ・ジャズ”というタイトル。期待は裏切られません。
数々のディガーがレコ屋のワールドミュージック・コーナーを漁るのは、こんな音楽を求めているからではないでしょうか。と言っても遜色のない、絶妙なバランスの一枚。
タブラやサロードを交えてのエスノ・サイケな表情と、踊れるディスコ~フュージョンの混成具合はまさしく辺境グルーヴ。
名門レーベルのNumero Groupが何度かリイシューを重ねていますが、いずれも売り切れになっているあたりに人気の高さが伺えます。


KINK GONG / VOICES

イギリス盤 / 規格番号 (CREP 07)  
1,200円買取
現地録音という事象に衝撃を受け、ゼロ年代から自身もアジア奥地などに身を投じるフランス出身のフィールドレコーディングのプロ、Laurent Jeanneau。
彼がKing Gongの名義で2013年に発表した作品です。
中国雲南省、貴州省、ベトナム北部サパ、ラオス北部ポンサリーで収集した音源を素材に用いた音響コラージュ。
人間の生の声はかくもサイケデリックたりうるものだったのか、いやこれはフィーレコの魔法も込みなのか……。
妙なるビートも挿入され、意識が変性していくのを覚えるよう。

 


他のジャンルの買取需要や高く売るためのポイントを、オールジャンルまとめて「これを見れば分かる!レコードの買取相場を徹底解説」というコラムでも紹介していますので、こちらも是非ご覧ください。


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